sports diary of treasure

サッカーを語ります。好きなチームは川崎フロンターレ。

大島僚太は止まった時計の針を動かせるのか?

本日2019年12月10日にE-1選手権が開幕する。

この大会に臨む日本代表において、主力として期待されているのが川崎フロンターレに所属する大島僚太

ロシアW杯の代表メンバーに選出される等、国内組では屈指の実績、実力を持つ彼だが、W杯後に代表が森保体制に移行してから代表に選出される事はあっても1試合も試合に出場していない。

彼がこれまで代表の試合に出ていないのにはいくつか訳がある。

柴崎岳という存在

森保体制の日本代表において柴崎岳が絶対的なボランチのレギュラーとして君臨している。

森保監督はロシアW杯の16強入りの立役者となった彼を軸にチームを作っている。

今の代表のボランチは「柴崎+ボール奪取能力が高い選手」という組み合わせになることが非常に多い。

アジアカップでは遠藤航、最近のカタールW杯アジア予選では橋本拳人が柴崎の相棒を務める機会が多い。

森保監督はビルドアップを初めとした攻撃面を柴崎に託し、守備面において柴崎を補佐できる選手を相方に据える傾向がある。

この傾向が顕著に現れたのが先月の11月に行われたベネズエラ戦。

この試合において柴崎はフル出場をし、
相方はボール奪取力に定評のある橋本と山口蛍が務めた。(終盤には井手口陽介も出場)

一方で大島は招集されたボランチの中で唯一の出場機会無に終わる。

柴崎が競争相手であることが明確に示された試合であった。

現在、柴崎は所属するクラブにおいて出場機会を失っており、チームも不振にあえいでいる。

今回のE-1選手権は大島に取って絶対的レギュラーとして君臨する柴崎の牙城を崩せるチャンスであり、今後の代表キャリアの分岐点になる重要な大会とも言える。

度重なる怪我

次にあげられるのが怪我の多さ。特に肉離れによる負傷が多く、代表の選考から漏れてしまうケースが多い。

森保体制の初陣となった2018年9月のキリンチャレンジカップを左ひらめ筋肉離れで辞退し、同年の11月にも同じく左ひらめ筋肉離れで離脱。

今年に入っても第3節の横浜F・マリノス戦の試合前のウォーミングアップで負傷し、1ヶ月戦線から離脱。

その後復帰するも18節のサガン鳥栖戦で足を捻り負傷交代。

1ヶ月後の名古屋グランパス戦でメンバー入りするものの、再び試合前のウォーミングアップで負傷し左ひらめ筋の肉離れにより長期離脱。

以上のように選考対象になる前にコンディションの問題で直接アピールする機会を失い、日本代表メンバーとしての立ち位置を築けていないのが現状である。

但し、これだけ負傷を繰り返しても代表に招集されるという事はピッチ上での彼が圧倒的なパフォーマンスを見せている証拠でもある。

今のフロンターレ大島僚太のチーム

今季彼が出場した国内での公式戦(リーグ戦19試合・ルヴァンカップ3試合)においてフロンターレは1敗しかしていない。

実際に今季のフロンターレの試合を観るとボール保持・非保持に関わらず常にピッチの上で正しい位置取りを続け、攻守の切替も早く、抜群の技術でボールをキープし、次の選手へ繋いでくれる彼がいることで他の選手が落ち着いてプレーをすることができ、相手を見ながら余裕を持って戦える試合が多かった。


彼の存在がチームの勝敗に大きな影響を与えていたと言えるだろう。


また、先日発表されたベストイレブンの選出間投票の結果を見てみるMF部門において4位の得票を得ている。
優秀選手の投票結果は…MVP受賞の仲川が最多得票!! | ゲキサカ

これは対戦した他のチームのプレーヤーにとって彼が大きな脅威となっていた証拠であり、19試合の出場に留まったにも関わらず多くの得票を集めた事が皮肉にも彼の凄さを証明している。


フロンターレには過去にMVPを獲得した中村憲剛小林悠家長昭博といった選手達がいるが今のチームにおいてこれらの選手を凌駕する程、大島僚太の存在は突出しており、欠かさない選手と言える。

最後に~時計が止まった2018年6月~

現在日本代表の絶対的レギュラーとしてプレーしている柴崎岳

彼はロシアW杯直前でボランチのポジションを手にし、本大会での活躍により確固たる地位をものにした。

実はこの大会が始まる直前までボランチでレギュラーとしてプレーしていたのが大島僚太

大会前のガーナ戦、スイス戦ではスタメンとしてプレーをし、当時の西野監督の頭の中には大島僚太をレギュラーに据えて本大会に臨む考えがあったはずだ。

しかし、大島はスイス戦で打撲をし、負傷交代。

この試合で代わりにボランチとしてピッチに入った柴崎が次のパラグアイ戦でアピールに成功し、そのままレギュラーとしてロシアW杯で躍動した。

一方で大島は負傷の回復が遅れ、完治した時にはボランチのポジションにおいて序列が下になってしまっていた。

結果、中盤より前の選手において唯一の出場機会無しに終わり、決勝トーナメント一回戦、ベルギー戦での敗戦により彼のロシアW杯は終わった。

私は、試合を落ち着かせる事のできる彼を途中から投入していれば「ロストフの14秒」は起きなかったのでは無いかと今でも思う時がある。


あの時に止まった時計の針を動かせるのかどうかは彼次第である。

彼が持っている力を今大会で証明し、かつて掴みかけた代表のレギュラーに返り咲く事に期待して今夜のキックオフを待ちたい。

そして無事に大会を終えて帰国する事を祈っている。

ロベルト・エンケから考えるサッカー選手という職業

うつ病とサッカー」というノンフィクション本を読んだ。

この本の主人公はロベルト・エンケというサッカー選手。

彼はドイツ代表の正ゴールキーパー候補ながら2009年に自ら命を絶った。

そして死後、彼がうつ病と闘っていた事を彼の妻が公表し、今でもアスリートが心の病を告白した際に時々彼の名前を耳にする。

この記事では

  1. 本を読んでうつ病について感じたこと
  2. サッカー選手という職業
  3. 選手に対するサポートについて

上記三点への個人的な考えを述べたいと思う。

エンケの死に死因はない


基本的に人は自ら死を選ぶ事に対しての理解がない為、自殺という行為への納得が出来ない。
その為、死因を探したがる。

なのでエンケについて調べると2003年から2009年に亡くなるまでの6年間、うつ病と闘っており、2006年に愛娘を亡くした事が彼の心にダメージを与え、自殺の理由になったと結論づけている物が多い。

しかし、本を読了するとこれらは誤りである事が分かる。

まず、彼は継続してうつ病と闘っていた訳ではない。
正しくは2003年と2009年に二回うつ病を発症しているのだ。

その為、2008年に彼が受けたインタビュー記事を読むと彼が精神的な悩みを抱えているようには思えない。

なぜならこの時彼はうつ病と闘っていた訳ではないからだ。

ロベルト・エンケ。隠された心の病との闘い、その途中 | footballista

同じく、2006年に生まれつき心臓に問題を抱えていた2歳の娘を亡くした時も彼は毅然とした態度でこの悲劇を乗り越えドイツ代表メンバーに選出されるまでの選手となった。

2009年にエンケがうつ病を患い、自ら命を絶った事は事実である。

しかし、この自殺には特定の要因などなく、本を読めば様々な要素が絡み合った上でうつが再発してしまった事が分かる。

うつ病に明確な原因などなく、特定できた所で治るわけでもない」

私は、この事をきちんと知れただけでも「うつ病とサッカー」という本を読む価値があったと思う。

常にプレッシャーと闘わなければならない


本を読んでいて強く感じたのはサッカー選手は常にプレッシャーと闘っているという事である。

エンケはキャリアを通してドイツ、ポルトガル、スペイン、トルコでプレーをした。

その中でも初めてうつを発症した2003年に所属していたバルセロナでのエピソードが印象に残っている。

2002年の夏、ポルトガルベンフィカからバルセロナへと移籍したエンケは当時の監督、ルイス・ファン・ハールがまだ駆け出しの存在だったビクトル・バルデスを抜擢した事により控えゴールキーパーとしてシーズンを迎える事となった。

そんな中、スペイン国王杯(リーグカップ)で二部リーグ最下位のチームを相手に公式戦デビューを果たすことが決まる。

しかし、エンケはこのデビュー戦をチャンスとは感じず、逆にプレッシャーに感じていた。

何故なら名門バルセロナからすれば勝って当然の試合なので、無失点に抑えた所でレギュラーの座を奪える程のアピールにはならない。

しかも、万が一試合に敗れた場合、敗因として吊し上げられるのは自分だと考えてしまったのだ。

そしてこの試合はエンケにとって最悪の結果に終わる。

彼自身の判断ミスを含む3失点を喫し、敗北してしまうのだ。

更に試合後、ゲームキャプテンが公の場で彼のミスを批判し、監督からのフォローも無かった事が追い討ちをかける。

彼はこの試合が終わった後からチームでの居場所を無くしたように感じ、実際に失っていった。

私がこのエピソードから感じたのは控え選手の抱える重圧である。

一般的にプレッシャーを感じると思われるのは定期的に試合に絡み、チームの勝敗に関わるレギュラークラスの選手達である。

しかし、控え選手も彼らと同じくらい、もしかするとそれ以上のプレッシャーを試合で感じる事が本書を読めば分かる。

彼らはレギュラー組とは異なり、カップ戦での出番が主な出場機会となる。

実戦経験が少ない彼らが不定期に行われるカップ戦でアピールするのは簡単な話ではない。

しかもエンケの場合、バルセロナというビッグクラブに所属していた事で勝利という結果も求められていた。

プロとしての宿命と言えばそれまでなのだが、少ない出番の中で結果を求められた彼が闘っていたプレッシャーの量は尋常では無いのだと本書を読んだ時に実感した。

エンケの行動から考える正しいサポート


バルセロナ時代は周囲のサポートに恵まれなかったエンケ。

その後も波乱万丈のキャリアを過ごした彼だが2004年にドイツのハノーファーに加入してからは安定したパフォーマンスを見せ、次第にドイツ代表メンバーにも招集されるようになる。


そんな彼が2008年に一人の若手ゴールキーパーを相手にとあるアクションを起こした。

当時19歳だったその選手はデビューして間もない頃、リーグ戦で自身のミスから失点をしてしまい試合に敗れてしまう。

更に試合後、監督から公の場で彼のミスが敗因だと明言されてしまう。

この発言を耳にしたエンケが怒りを感じ、関係者を通して彼に電話をする場面が本書に登場する。

ここでエンケは彼一人のミスで失点した訳ではない事を伝えた上で控えになっても決して挫けてはいけないと激励する。

ロベルト・エンケという選手はうつ病に敗れた弱者ではなく、自分と同じような問題に直面した選手に勇気を与えられるような強い人間であると感じさせる場面である。


そして、このエンケの行動を私達は模範にする事ができる。

スタジアムで試合観戦をするとミスをした選手に罵声を浴びせ続け、その後、普通のプレーをするだけでネガティブな声をぶつける人がいる。

またスタジアム以外でも応援するチームが負けた際にSNSを用いて特定の選手に、匿名で攻撃的な声を発信するケースもよく目にする。

これらは本当に正しいのだろうか?

勿論、人それぞれに応援する形があり正解など無い。

但し、ミスをした選手に対して罵声を浴びせ、その後何もフォローをせずに野放しするのと、次の試合に前向きな状態で臨めるように激励し、サポートをするのとではどちらが選手にとって、更に言えば愛するチームにとって良い方向へ導くのかは明白な気が私にはする。

ちなみに本書を読めばエンケに激励された若手選手はキャリアを重ね、今では名門クラブでプレーをしている事が分かる。

終わりに


本書の表紙にも書かれているのだがこの本はうつ病の啓蒙書であり、名声を得ていたサッカー選手が陥った悲劇の物語ではない。

あくまでもうつ病という病気を知りたい人やエンケを介してサッカー選手がどのような気持ちで試合に臨んでいるのか気になる人に読んでほしい作品となっている。

うつ病とサッカー 元ドイツ代表GKロベルト・エンケの隠された闘いの記録

うつ病とサッカー 元ドイツ代表GKロベルト・エンケの隠された闘いの記録

フロンターレの異端児 守田英正はミスを恐れない

本日、9月11日に森保新監督の下で日本代表が始動する。

今回の日本代表メンバーはいわゆる「常連組」はほとんどおらず、ロシアW杯に落選した国内組と海外でプレーする若手を中心としたメンバー構成となっている。

そんなメンバーの中に唯一名を連ねている新人が守田英正である。

この記事では現段階での守田の特徴を記していく。

新人離れしたピッチ上での立ち振舞い

Jリーグ屈指のパスワークを武器にしているフロンターレにおいて、ほとんどの新加入選手が苦労するのがフリーの定義だ。

他のチームではパスを出すのを躊躇するタイミングであってもフロンターレではパスの出し手と受け手が互いにボールを保持できると認識すればそれは「フリー」なのである。

風間監督が就任した後、多くの新加入選手がこの基準に順応できず去っていった。

しかし、守田のプレーには迷いを感じる事が少ない。

彼は加入してから早いタイミングでミスを怖れずパスの受け手と出し手になる事ができた。

その結果、去年の優勝に多大な貢献をしたエドゥアルド・ネットからレギュラーの座を奪い、今ではデビューしてから半年で日本代表に選ばれる選手になったのである。

なぜ、彼はミスを怖れずボールの受け手と出し手になれるのだろうか?

フィジカルを活かしたボールキープ

フロンターレの選手に求められる一番の要素は「ボールを失わないこと」である。
そして、ボールを失わない為には「止めて、蹴る」というサッカーの基礎となる技術が必要である。

だが、現在のレギュラー組はおろか、過去に在籍した選手と比べても守田の、「止めて、蹴る」という技術は高いとは言えない。

しかし、彼がボールを失う場面は少ない。
彼はトラップが乱れてもフィジカルの強さを活かし、身体を上手く使う事で相手にボールを触らせない。
良い意味で日本人らしからぬ無理な姿勢からのボールキープができるのが特徴だ。

守備への自信が生み出す縦パス

上記で記したようにフロンターレではボールを失わない事が求められる。
一方で他のチームとフリーの定義が違うため、狭いスペースに躊躇なく縦パスを入れることも求められる。
この場合、ミスを恐れて横パスやバックパスを多用して攻撃を停滞させてしまう選手が多いのだが守田は違う。

彼は相手にボールを奪われようと積極的に縦パスをつけられる。
なぜ彼は堂々と縦パスを出せるのだろうか?
これには彼のプレースタイルが関わっている。

https://web.gekisaka.jp/news/detail/?253710-253710-fl

上記の記事内で本人が「バトル、空中戦、球際。そこは僕の特徴を出しやすい。」と語っている事から彼は守備のデュエルに関して自信を持っている事が伺える。

試合でもボランチでコンビを組む大島僚太と共に、攻→守の素早い切替で相手からボールを奪い取りすぐさま攻撃に転じるシーンが目立つ。

仮にボールを失っても自分で取り返せばいい。
そんな自信が彼にはあるのではないだろうか?

実際、彼の強気な縦パスが起点となりマリノスとの神奈川ダービーサンフレッチェ広島との首位攻防戦で貴重なゴールが生まれている。

【公式】ゴール動画:小林 悠(川崎F)34分 川崎フロンターレvs横浜F・マリノス 明治安田生命J1リーグ 第20節 2018/8/5 - YouTube

【公式】ゴール動画:小林 悠(川崎F)63分 サンフレッチェ広島vs川崎フロンターレ 明治安田生命J1リーグ 第23節 2018/8/19 - YouTube

彼の失敗を恐れない鋭い縦パスが今のフロンターレの攻撃を活性化させている。

ピッチ外での貪欲な姿勢

最後に紹介したい特徴が貪欲に上手くなろうする姿勢である。
チームメイトの中村憲剛

「素直で話も訊く。(中略)練習が終わってから10分から15分くらい、その場で具体的なプレーを挙げながらこういう時にはどうしたら良いですかねと訊いてくる。」

引用元:【川崎】“ケンゴ教室”で急成長!中村憲剛も絶賛のボランチ守田英正が示す“新生トライアングル”の可能性 | サッカーダイジェストWeb

と語るように彼はピッチの外でも躊躇せずに先輩へ質問をして、自らの成長に繋げている。

この積極的な姿勢が自身の成長速度を早め、デビューしてから半年での代表入りに繋がったことは間違いないだろう。


※最後に※

記事内では触れなかったが彼はボランチ以外にも右SBやCBをこなせるポリバレントな選手である。
指揮官にとって非常に計算がしやすいプレーヤーである彼が将来的に代表の常連メンバーとなっても驚きではない。

「ポリバレントジャパン」の鍵を握る長谷部と柴崎 ロシアW杯の軸は大島僚太

5月31日 ロシアW杯に臨む日本代表が発表された。

https://web.gekisaka.jp/news/detail/?246036-246036-fl

選出された23人に驚きは無く、むしろガーナ戦に向けた合宿メンバーに中島や久保、堂安ら海外で活躍する若手プレーヤーが入らなかった事が意外であった。

この記事ではロシアW杯を戦う現代表の懸念材料と鍵になる選手について語っていく。

気になるオプションの少なさ

この23人のメンバーを見て思うのが“一芸に秀でた選手の少なさ”である。
このチームには中島のような常に個人で仕掛け続けるドリブラーもいなければ浅野のようにスピードを活かし、相手DFラインの裏を狙う選手もいない。
そして高さを武器にしてロングボールを呼び込める選手もいない。

正直、ハリルホジッチを解任した時点で日本代表にとってロシアW杯に出場する意義は大分薄れてしまった。
更に中島や堂安といった若手を呼ばなかった事で四年後のカタールW杯に向けた選手個人の経験の上積みもほとんど期待できない。
実際、今回代表から外れたのは三竿、井手口、浅野というリオ五倫世代の若手三人である。

ハリルホジッチを解任したにも関わらず腹が括れてない

ガーナ戦を見る限り、ハリルホジッチが選んだ選手をベースに一からチーム作りを行うという何とも中途半端な事態が起きている。
特に山口と井手口が最たる例で彼らは不馴れな役割をガーナ戦で与えられた結果、ミスパスから何度も相手のカウンターを浴びてしまった。

ハリルホジッチを解任したのはボールを奪い、縦にボールを運びながらゴールを目指す“手数の少ないサッカー”への不信感が理由なはずである。
にも関わらず彼らのようなボールを奪う事に特化したプレーヤーを招集し、ポゼッションサッカーを展開しようとしている現体制からは明確な覚悟が伝わらないというのが正直な感想である。

ポリバレントを体現する長谷部と柴崎

現体制ではフォーメーションとして
①3-4-2-1
②4-1-4-1
③4-2-3-1
④4-4-2
を練習から用いている。

http://www.soccerdigestweb.com/news/detail1/id=41059

四つのフォーメーションを練習で使っている事からも複数ポジションでプレー可能なポリバレントな選手が本大会でも重用されるだろう。
そんな現体制のキーマンとなりそうなのが長谷部と柴崎である。
彼らは西野監督が選考基準として挙げていたポリバレントさを満たしている選手である。

https://www.sponichi.co.jp/soccer/news/2018/05/31/kiji/20180531s00002014248000c.html

3バックのリベロボランチ、アンカーをこなす長谷部と中盤であればどこでもプレー可能な柴崎の存在は貴重である。

この二人を使うことで試合中の臨機応変なポジションチェンジが可能になり、チームの選択肢が広がるはずだ。

西野ジャパンの命運を握る大島僚太

私が思う今大会の日本代表で最も重要な選手が大島僚太である。
彼の特徴は以前にも書いたが日本一巧い中盤 大島僚太の何が凄いのか? - sports diary of treasure

現体制になったことで彼の長所であるボールに関与する能力が発揮される場面は間違いなく増える。
彼がボランチ、もしくはインサイドハーフで起用されれば日本代表のボール支配率は高まり、ペナルティエリア前でのスムーズなパス回しが可能となる。

ガーナ戦での彼のプレーを西野監督

展開力とプレーメークに関して外せなかった。追いかけなければならない中でのキープレイヤーだったと思う

と高く評価しており、本大会で軸となるプレーヤーだと考えられる。
引用元:日本vsガーナ 試合後の西野朗監督会見要旨 | ゲキサカ

私の意見としては日本の勝敗は長谷部、柴崎、大島のパフォーマンスに掛かっていると思う。
彼等がいかにして厳しい現状に立ち向かうかが楽しみである。

※雑談※
ハリル体制と異なり、現代表はボールを足元で貰いたがる選手が多い。
これによりピッチ中央で選手間の渋滞が発生しそうだ。

中央に選手が密集すればするほど相手はパスコースを読みやすくなり、容易にゴールを守れる。
そういう意味でも中島や浅野のような異質な選手が必要だったと思うのだが実現不可能となってしまった。

本大会までにこの問題をどう解決するかが今後の親善試合での注目点となる。

日本一巧い中盤 大島僚太の何が凄いのか?

去年、Jリーグチャンピオンとなった川崎フロンターレで背番号10を背負い、勝敗に影響を及ぼす存在となっている大島僚太

彼がいないと、フロンターレの一試合におけるチャンスの数は大きく減ってしまう。

しかし、彼自身がゴールやアシストという目に見える結果を残す事は少ない。

当記事ではロシアW杯を戦う日本代表候補にも名を連ねる日本屈指の中盤の何が凄いのかを説明する。

ボールを失わない

大島僚太の最も大きな特徴がこのボールを失わないという点だ。
彼は自分が次にプレーしやすい場所に正しくボールを置ける技術がある。
これにより一瞬で複数の選択肢を手に入れる事ができ、彼自身の状況判断力も高いので味方へのパスやドリブルを駆使しながらボールを前に運ぶ事ができる。
また、体の使い方も上手く、ボディフェイントを用い、相手の逆をつく事で簡単にボールに触らせない。
大島僚太の凄さはこの特徴をプレッシャーが厳しくなる相手ゴール前でも出せる所。
これにより、チームは相手陣内でボールをスムーズ回す事が可能になる。

常に考えながら動く

次に紹介したい特徴が常にボールを出して受ける動きを繰り返す点である。
一度、ピッチ上で彼の動きに注目して貰えば分かるのだが、彼は90分間常にボールに関与できる位置でプレーをしている。
彼の位置取りによって味方の選択肢(パスコース)が増え、チャンスとなるシーンも多く、ボールに触らなくともチームの得点機会を増やせる稀有なプレーヤーである。

また、このボールに関与する能力は守備面でも武器になる。
すぐにボールにアプローチできるポジション取りをしているため、こぼれ球を回収するシーンも多く、味方がボールを失った時もすぐにボールを奪い返し、再カウンターの起点にもなれる。

彼のプレースタイルを形容する場合、攻守の切り替えが早いというよりピッチ上で起こる全ての局面に対応できる準備を常にしているという言い方が正しいかもしれない。

今も進化を続けている

この点はハリルホジッチ監督も会見で“就任当初の大島からははるかに発展している”と評価している。
W杯最終予選での印象から守備に難のある印象を抱く人もいるかもしれないが、年々守備面でのデュエルは進化している。
また、攻撃面でも以前より最終ラインの後ろのスペースに出す縦のミドルパスの精度やサイドチェンジといったピッチの幅を使うパスへの意識が高まっており、川崎フロンターレと違い、選手間の距離が広がりがちな今の代表においても中盤で特徴を示すことが可能だと思われる。
特にロシアW杯でレギュラーを張るであろうワントップの大迫との相性はいいはずで、大島の縦パスと大迫の正確なポストプレーの相乗効果で日本にチャンスシーンを数多くもたらす事も予想できる。

引用元:日本vsマリ 試合前日のハリルホジッチ監督会見要旨 | ゲキサカ

不安点

ここまで大島僚太の特徴をあげてきたが、代表において活躍できるのか不安な要素がある。
一つは体格的な問題で一対一でのデュエルでは分が悪い事。
ハリルホジッチ監督は守備においてピッチ上で一対一の局面を得意とする選手を重用する傾向があり、その為に最終予選では井手口と山口が中盤で起用された。
大島は攻守において他のプレーヤーと連動することで良さが出る選手であり、一対一で守備をするシーンが増える試合展開は好ましくない。
これは攻撃においても同様で味方がボールを彼に出し、そして彼からボールを受ける準備をしなければ彼の良さは出ない。
最終ラインから前線へのロングフィードが多くなったり、彼の近くにいる選手がボールを貰いたがらずに前線で待機するような単調な場面が増え、中盤の経由地点としての役割を果たせなくなると彼はピッチ上で孤立してしまうだろう。


※雑談※
今夜行われるマリ戦で彼が先発出場するという報道がある。
彼が試合中に敵陣でどれだけボールを触れるかがロシアW杯への生き残りをかけた一つのポイントとなるだろう。

「ハリルホジッチの脳内を探る」 今の代表の序列を整理してみる

三月下旬に欧州遠征を行う日本代表
そのメンバーが先日発表された。
そこで今回はハリルホジッチの言葉から現在の代表メンバーの序列を考えてみる。

https://web.gekisaka.jp/news/detail/?239808-239808-fl

https://www.nikkansports.com/m/soccer/japan/news/201803050000719_m.html

※当記事基準
◎選出確実
○選出濃厚
△選出微妙
☆サプライズ選出に期待

GK(三人)
◎川島
○中村
△東口
△西川

現在の日本代表を争っているのはこの四人だろう。
過去の試合を見ても2016年から出場機会を与えられたのはこの四人のみである。
この中でもただ一人、欧州でレギュラーとしてプレーする川島の存在は絶対であり、この状況が続けばロシアでも正GKとしてプレーするはすだ。

二番手の座を争っているのは中村と東口だが、12月のE-1選手権で二試合に出場した中村が一歩リードか。

そして、二次予選の段階ではレギュラーだった西川。
去年からパフォーマンスが低下している事もあり、最近は代表に呼ばれないことも多いが、川島の次に代表での試合に出場している経験は貴重であり、仮に復調せずとも南アフリカW杯の川口のように、第三GKとしてチームを束ねる役割を兼ねての選出はあり得るだろう。

CB(4人)
◎吉田
○槙野
○昌子
○植田
△三浦
☆森重

現在怪我で離脱しているとは言え、プレミアリーグでプレーする吉田は絶対的レギュラーと言っていいだろう。
そして去年11月の欧州遠征で奮闘した槙野、E-1選手権では主将として全試合に出場した昌子の代表入りも固い。
四人目のCB枠を争うのは植田と三浦と森重。
ここはE-1で緊急時は右SBとしてもプレー可能と監督から判断されたであろう植田の代表入りが濃厚か。
彼と左SBとしてプレー可能な槙野がCBに入ることでSBの選出枠を3枠とし、前線のカードを増やす事も可能である。
6月までのパフォーマンス次第ではブラジルW杯代表メンバー、森重の逆転選出の可能性もある。

SB(3~4人)
◎長友
◎酒井(宏)
△遠藤
△酒井(高)
車屋
△宇賀神
☆内田

現在の代表メンバーの中でも図抜けた実績を持ち、現在はトルコでレギュラーとしてプレーする長友とフランスのマルセイユで成長を重ねている酒井宏樹の選出は間違いない。

問題はこの二人以降。
ドイツでレギュラーとしてプレーし、左右のSBやボランチ、3バックのCBとしてもプレー可能な酒井高徳の選出が固いと思ってたのだが、今回の遠征メンバーには当初選ばれていない(19日に追加召集)。
浦和の遠藤は右SBの他にCBやボランチ、アンカーをこなすユーティリティ性を持っており、控えに置いておくメリットがある選手だが、怪我でアピールが難しい状況となった。
恐らく、ハリルホジッチポリバレントな選手を控えに置きたがっており、その枠は遠藤が酒井高徳をリードしているのが現状か。

一方で左SB二番手を争うのが車屋と宇賀神。
車屋はCB、宇賀神は左右のSBとしてプレーすることも可能でハリルホジッチも会見で車屋と宇賀神の戦いがこれから始まる
と発言している。
この発言は長友に次ぐ、左SBの控えを二人が争っていることを示唆している。

また、今野、清武と共に国内組の怪我人として名前の上がった内田も大枠のリストに入っているはずだ。

守備的MF(3人)
◎長谷部
◎山口
○今野
△三竿
☆井手口

南アフリカW杯からキャプテンを務め、現在好調のフランクフルトでも主力としてプレーする長谷部とJリーグで断トツのインターセプト率を誇る山口の選出は間違いない。
三人目としてロシア行きの切符を手に入れるのは守備的なポジションの全てをこなせる今野か。
その他では移籍後、スペインで出場機会を失っている井手口も有力な代表候補であり、試合勘を取り戻せば選出されるはずだ。
また、今野の負傷により選出されたであろう三竿も今遠征で序列を上げるチャンス。

攻撃的MF(3人)
○香川
○清武
森岡
△柴崎
△大島
中村憲剛

現代表で最もロシア行きのメンバーが読めないポジションが攻撃的MFである。
今遠征には呼ばれなかったが会見の中でハリルホジッチ10番のようなタイプ、8番のようなタイプとして名前をあげた香川(10番)と清武(8番)が一歩リードか。
しかし、彼らのコンディションに問題があればスペインでコンスタントにプレーする柴崎とベルギーで大活躍している森岡の二人が有力候補となる。
そして国内組で突出したパフォーマンスを見せる大島も彼らとロシア行きの座を争っていると言えるだろう。
また、E-1で韓国に完敗した後に監督自ら名前を出した中村憲剛はチームを束ねるベテラン枠として選手される可能性があるはずだ。

左ウイング(二人)
◎原口
△乾
△中島
△宇佐美

ハリルホジッチの求めるサッカーを体現する存原口の選出は濃厚。
問題は二番手(スーパーサブ)として誰を連れていくのか。
スペインのエイバルでレギュラーを張る乾の実力は疑いようが無いが、途中出場で点に絡むという基準ではハリルホジッチの要求に答えられていない。
そこで点に絡む役割を期待されているのが中島と宇佐美。
中島はポルトガル、宇佐美はドイツ二部で最近得点、アシストを量産している事から今遠征で活躍すれば乾を押し退けての代表入りもあり得る。
特に宇佐美は前線ならどこでもこなす事も可能なので右ウイングとしての選出も考えられる。

右ウイング(二人)
○本田
○久保
△浅野
△伊東
☆堂安

攻撃的MFと同じく、全く選出メンバーが読めないのが右ウイング。
こちらは有力候補が少ないという現在の日本代表で最もタレントが乏しいポジションでもある。
その中で、断トツの経験を持ち、メキシコで存在感を示している本田の序列は上に位置している。
そして、去年から継続的に代表に招集されている久保が現段階での二番手。
他にはドイツで出場機会を失っているものの、絶対的なスピードという武器を持っている浅野や日本で数少ない右サイドを主戦場として活躍している伊東の代表入りも考えられる。
更にオランダで活躍している堂安にもサプライズ選出の期待がかかる。

センターFW(三人)
◎大迫
○杉本
小林悠
△武藤
△岡崎

前線でのポストプレーを得意とする大迫の選出は確実。
また、日本人の中で高さを武器とする杉本もロシア行きが近いメンバーだ。
悩み所は三人目のメンバー。
ここは昨シーズンのJリーグ得点王で右ウイングもこなす小林、マインツで結果を残している武藤の争いか。
一方で海外で誰よりも実績を残している岡崎はハリルホジッチクラブでの役割は代表とまったく違う。私は違う選手をトライをしたいと思っていると発言している為、リストに入っていない可能性があり、代表選出は微妙な状況だと思われる。

※雑談※
ハリルホジッチの言葉には嘘がない。
リップサービスをしない分、マスコミや選外となっている選手からは不信感を抱かれるが、ハリルホジッチは常に本音でメディアと接している。
彼のやりたいサッカーは明確で、スタイルに合わない選手を堂々と外せる。
彼の率いる日本代表がロシアでどのような結果を残すのか今から楽しみである。

J1リーグ2018 プレビュー 「ボールを握る覚悟はあるか?」


間もなく、フロンターレJリーグが開幕する。
この記事ではJリーグの今シーズンの展望について語っていく。

今年のJリーグはあるトレンドがある。
それは「ボールを握る」である。
去年のJリーグでボールを握る事に重しを置いたチームは川崎フロンターレ、ミシャスタイルの色が残っていた頃の浦和レッズサンフレッチェ広島、下平監督に導かれ、少しずつポゼッション率を高めてきた柏レイソルの4チームであった。

しかし、今年のJ1ではボールを握ることを重要視するチームが増えそうだ。

例えばJ2から昇格してきた湘南ベルマーレ名古屋グランパス
ベルマーレはチョウ監督の元、人もボールも激しく動き回る「湘南スタイル」を確立している。
そして、グランパスは現在の川崎フロンターレのスタイルを創った風間監督の元、全員の目を揃える事で相手陣内での支配率を高めるサッカーをしている。

そして、去年までのスタイルを変え、ボールを握ろうとしているチームも多数ある。

まずは横浜F・マリノス

彼らは去年までチームを率いたモンバエルツ監督からつい最近までオーストラリア代表を率いていたポステコグルー監督が就任。
彼はオーストラリア国民から結果が出ずにバッシングされた時でもボールを繋ぐ事を徹底した監督であり、間違いなく今までのマリノスのイメージとは違うサッカーが展開されるだろう。

次にヴィッセル神戸

彼らはわざわざ今年のテーマに「バルサ化」を掲げている。

http://number.bunshun.jp/articles/-/829983?page=3

実際、今年の補強では韓国代表のチョンウヨンやベガルタから三田を補強
バルサスタイルとは離れた存在に思えるウェリントンが気になるところだが楽天という大企業がバックについてる彼らならではの大型補強を見せてくれた。

そして180度やり方を変えてきそうなのがコンサドーレ札幌

広島と浦和で上位争いの実績を持つペトロヴィッチ監督を招聘。
去年までの低い位置でブロックを作り、福森の正確なロングフィードを起点として都倉やジェイを使って相手陣地に侵入するサッカーからいわゆるミシャスタイルというWBが積極的に前線に顔を出す攻撃的サッカーを見せてくれそうだ。

そのペトロヴィッチがかつて率いていたサンフレッチェ広島も森保監督退任後、チームを残留に導いたヨハンソン監督とは契約せずにFC東京などを率いた城福監督が就任した。
彼は元々「ムービングフットボール」を提唱する監督なのでやはり攻撃に重しを置くはずだ。

他にも渡邉監督が率いるベガルタ仙台フィッカデンティ監督が率いるサガン鳥栖も去年の試合を見る限り、試行錯誤しながら徐々にボールを握れるチームになっているので今シーズンはボールを握る試合が増えそうだ。

そして、去年躍進したジュビロ磐田を率いる名波監督も本来はボールを握るサッカーを志向しているはずなので今年は去年と違う戦い方を見せてくれるだろう。

また、開幕戦を見る限り今年からクルピ監督が率いるガンバ大阪も攻撃的なサッカーを展開しそうである。

こうして考えるとボールを保持することに拘らない守備的なサッカーを展開しそうなのは新監督が就任した清水エスパルスFC東京、そして昇格してきたV・ファーレン長崎位だと思われる。

つまり、今年のJリーグは空前の「ポゼッションブーム」が訪れると私は思う。

しかし、ブームというものが続かないのが世の常なのも事実。

そこで私が問いたいのはシーズンを通して「ボールを握る覚悟はあるか?」
という点である。

風間監督が就任した時のフロンターレペトロヴィッチ監督が就任した後の浦和レッズを見ていると始めの頃は選手、サポーター共にストレスの溜まる試合が多く、ほとんどの試合で自分達がボールを握り、尚且つ結果が出るようになるまで3年~5年はかかった。(世界一の資金力を持つマンチェスターシティですら結果が出るまでに1シーズンを使った)

結果を出さないとチームが降格したり、観客動員数が減る可能性があるサッカーにおいて、ポゼッションサッカーを志向するのはハッキリ言って大博打であり、実際に去年、ポゼッションに拘りを持つ吉田監督が率いたヴァンフォーレ甲府は今年、J2リーグを戦う。

私の予想では、開幕時からシーズンを通してブレずにポゼッション志向を続けるチームは今の半分以下に減るはずだ。

どのチームがシーズンを通してボールを握るチャレンジを続けるのか?
そしてその挑戦が実を結ぶまで我慢できるのか、そもそも本当に実が実るのか?

各チームのスタイルの移り変わりに注視しながら今シーズンを見守りたい。

「今はまだ上積みの期間」 ACL 第1節 上海上港戦 雑感

この試合、フロンターレは0-1で敗戦。

これで2018年の公式戦は二連敗スタート。

ちなみにフロンターレが公式戦で連敗するのは22ヶ月振りとなってしまった。(https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180211-00000158-sph-socc)

いきなり躓いてしまった印象だが私はまだ今シーズンの心配はしていない。

なぜなら今はチームとしてやりたいことを擦り合わせる(風間監督の言葉を借りると“目を揃える”)期間であり、2月の時点でチームの状態をピークに持ってくる必要は全くないからだ。

約一年を通して戦うシーズンにおいて、序盤戦は最も取りこぼしが許される、言い換えれば戦術・メンバー構成において最も冒険ができる期間だと私は思う。

今は試合を重ねる毎に内容を改善しながら課題を見つけていくのが重要であり、6試合のうちの初戦を落としただけでグループステージの行く末を悲観するのはまだ早い。

幸い、フロンターレセレッソ大阪と戦ったゼロックススーパーカップよりも内容は改善していた(特に攻守の切り替え)のと同時に中央・自陣エリアでの安易なコントロールミスからのボールロストが目立つといった課題も見つかった。

最も、内容が悪いながらも勝ち点を重ねていくのが理想なのだがアジアの舞台はそこまで甘くないと上海上港は教えてくれた。

次の蔚山との試合で更にアップデートした状態で試合に臨めれば自ずと結果を残せるはず。

シーズンが開幕した今のうちに内容を上積みしていくことで全ての公式戦で安定した戦績を収められるようになり、夏場から「負けないチーム」になる事がタイトル獲得への近道となるのは2017シーズンの経験から証明されている。

3月下旬までは結果だけに着目せずに「前の試合より内容が改善しているか?」という点を重視して今季のフロンターレを見守っていきたい。


※雑談※
この試合で等々力に凱旋した元川崎フロンターレのフッキだが風邪をひいてたらしい(https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180214-01650518-gekisaka-socc)
彼らもまだ上積みの段階であり、4月に再び対戦するときは更に難しい試合となるだろう。