sports diary of treasure

サッカーを語ります。好きなチームは川崎フロンターレ。

「ポリバレントジャパン」の鍵を握る長谷部と柴崎 ロシアW杯の軸は大島僚太

5月31日 ロシアW杯に臨む日本代表が発表された。

https://web.gekisaka.jp/news/detail/?246036-246036-fl

選出された23人に驚きは無く、むしろガーナ戦に向けた合宿メンバーに中島や久保、堂安ら海外で活躍する若手プレーヤーが入らなかった事が意外であった。

この記事ではロシアW杯を戦う現代表の懸念材料と鍵になる選手について語っていく。

気になるオプションの少なさ

この23人のメンバーを見て思うのが“一芸に秀でた選手の少なさ”である。
このチームには中島のような常に個人で仕掛け続けるドリブラーもいなければ浅野のようにスピードを活かし、相手DFラインの裏を狙う選手もいない。
そして高さを武器にしてロングボールを呼び込める選手もいない。

正直、ハリルホジッチを解任した時点で日本代表にとってロシアW杯に出場する意義は大分薄れてしまった。
更に中島や堂安といった若手を呼ばなかった事で四年後のカタールW杯に向けた選手個人の経験の上積みもほとんど期待できない。
実際、今回代表から外れたのは三竿、井手口、浅野というリオ五倫世代の若手三人である。

ハリルホジッチを解任したにも関わらず腹が括れてない

ガーナ戦を見る限り、ハリルホジッチが選んだ選手をベースに一からチーム作りを行うという何とも中途半端な事態が起きている。
特に山口と井手口が最たる例で彼らは不馴れな役割をガーナ戦で与えられた結果、ミスパスから何度も相手のカウンターを浴びてしまった。

ハリルホジッチを解任したのはボールを奪い、縦にボールを運びながらゴールを目指す“手数の少ないサッカー”への不信感が理由なはずである。
にも関わらず彼らのようなボールを奪う事に特化したプレーヤーを招集し、ポゼッションサッカーを展開しようとしている現体制からは明確な覚悟が伝わらないというのが正直な感想である。

ポリバレントを体現する長谷部と柴崎

現体制ではフォーメーションとして
①3-4-2-1
②4-1-4-1
③4-2-3-1
④4-4-2
を練習から用いている。

http://www.soccerdigestweb.com/news/detail1/id=41059

四つのフォーメーションを練習で使っている事からも複数ポジションでプレー可能なポリバレントな選手が本大会でも重用されるだろう。
そんな現体制のキーマンとなりそうなのが長谷部と柴崎である。
彼らは西野監督が選考基準として挙げていたポリバレントさを満たしている選手である。

https://www.sponichi.co.jp/soccer/news/2018/05/31/kiji/20180531s00002014248000c.html

3バックのリベロボランチ、アンカーをこなす長谷部と中盤であればどこでもプレー可能な柴崎の存在は貴重である。

この二人を使うことで試合中の臨機応変なポジションチェンジが可能になり、チームの選択肢が広がるはずだ。

西野ジャパンの命運を握る大島僚太

私が思う今大会の日本代表で最も重要な選手が大島僚太である。
彼の特徴は以前にも書いたが日本一巧い中盤 大島僚太の何が凄いのか? - sports diary of treasure

現体制になったことで彼の長所であるボールに関与する能力が発揮される場面は間違いなく増える。
彼がボランチ、もしくはインサイドハーフで起用されれば日本代表のボール支配率は高まり、ペナルティエリア前でのスムーズなパス回しが可能となる。

ガーナ戦での彼のプレーを西野監督

展開力とプレーメークに関して外せなかった。追いかけなければならない中でのキープレイヤーだったと思う

と高く評価しており、本大会で軸となるプレーヤーだと考えられる。
引用元:日本vsガーナ 試合後の西野朗監督会見要旨 | ゲキサカ

私の意見としては日本の勝敗は長谷部、柴崎、大島のパフォーマンスに掛かっていると思う。
彼等がいかにして厳しい現状に立ち向かうかが楽しみである。

※雑談※
ハリル体制と異なり、現代表はボールを足元で貰いたがる選手が多い。
これによりピッチ中央で選手間の渋滞が発生しそうだ。

中央に選手が密集すればするほど相手はパスコースを読みやすくなり、容易にゴールを守れる。
そういう意味でも中島や浅野のような異質な選手が必要だったと思うのだが実現不可能となってしまった。

本大会までにこの問題をどう解決するかが今後の親善試合での注目点となる。