sports diary of treasure

サッカーを語ります。好きなチームは川崎フロンターレ。

「ハリルホジッチの脳内を探る」 今の代表の序列を整理してみる

三月下旬に欧州遠征を行う日本代表
そのメンバーが先日発表された。
そこで今回はハリルホジッチの言葉から現在の代表メンバーの序列を考えてみる。

https://web.gekisaka.jp/news/detail/?239808-239808-fl

https://www.nikkansports.com/m/soccer/japan/news/201803050000719_m.html

※当記事基準
◎選出確実
○選出濃厚
△選出微妙
☆サプライズ選出に期待

GK(三人)
◎川島
○中村
△東口
△西川

現在の日本代表を争っているのはこの四人だろう。
過去の試合を見ても2016年から出場機会を与えられたのはこの四人のみである。
この中でもただ一人、欧州でレギュラーとしてプレーする川島の存在は絶対であり、この状況が続けばロシアでも正GKとしてプレーするはすだ。

二番手の座を争っているのは中村と東口だが、12月のE-1選手権で二試合に出場した中村が一歩リードか。

そして、二次予選の段階ではレギュラーだった西川。
去年からパフォーマンスが低下している事もあり、最近は代表に呼ばれないことも多いが、川島の次に代表での試合に出場している経験は貴重であり、仮に復調せずとも南アフリカW杯の川口のように、第三GKとしてチームを束ねる役割を兼ねての選出はあり得るだろう。

CB(4人)
◎吉田
○槙野
○昌子
○植田
△三浦
☆森重

現在怪我で離脱しているとは言え、プレミアリーグでプレーする吉田は絶対的レギュラーと言っていいだろう。
そして去年11月の欧州遠征で奮闘した槙野、E-1選手権では主将として全試合に出場した昌子の代表入りも固い。
四人目のCB枠を争うのは植田と三浦と森重。
ここはE-1で緊急時は右SBとしてもプレー可能と監督から判断されたであろう植田の代表入りが濃厚か。
彼と左SBとしてプレー可能な槙野がCBに入ることでSBの選出枠を3枠とし、前線のカードを増やす事も可能である。
6月までのパフォーマンス次第ではブラジルW杯代表メンバー、森重の逆転選出の可能性もある。

SB(3~4人)
◎長友
◎酒井(宏)
△遠藤
△酒井(高)
車屋
△宇賀神
☆内田

現在の代表メンバーの中でも図抜けた実績を持ち、現在はトルコでレギュラーとしてプレーする長友とフランスのマルセイユで成長を重ねている酒井宏樹の選出は間違いない。

問題はこの二人以降。
ドイツでレギュラーとしてプレーし、左右のSBやボランチ、3バックのCBとしてもプレー可能な酒井高徳の選出が固いと思ってたのだが、今回の遠征メンバーには当初選ばれていない(19日に追加召集)。
浦和の遠藤は右SBの他にCBやボランチ、アンカーをこなすユーティリティ性を持っており、控えに置いておくメリットがある選手だが、怪我でアピールが難しい状況となった。
恐らく、ハリルホジッチポリバレントな選手を控えに置きたがっており、その枠は遠藤が酒井高徳をリードしているのが現状か。

一方で左SB二番手を争うのが車屋と宇賀神。
車屋はCB、宇賀神は左右のSBとしてプレーすることも可能でハリルホジッチも会見で車屋と宇賀神の戦いがこれから始まる
と発言している。
この発言は長友に次ぐ、左SBの控えを二人が争っていることを示唆している。

また、今野、清武と共に国内組の怪我人として名前の上がった内田も大枠のリストに入っているはずだ。

守備的MF(3人)
◎長谷部
◎山口
○今野
△三竿
☆井手口

南アフリカW杯からキャプテンを務め、現在好調のフランクフルトでも主力としてプレーする長谷部とJリーグで断トツのインターセプト率を誇る山口の選出は間違いない。
三人目としてロシア行きの切符を手に入れるのは守備的なポジションの全てをこなせる今野か。
その他では移籍後、スペインで出場機会を失っている井手口も有力な代表候補であり、試合勘を取り戻せば選出されるはずだ。
また、今野の負傷により選出されたであろう三竿も今遠征で序列を上げるチャンス。

攻撃的MF(3人)
○香川
○清武
森岡
△柴崎
△大島
中村憲剛

現代表で最もロシア行きのメンバーが読めないポジションが攻撃的MFである。
今遠征には呼ばれなかったが会見の中でハリルホジッチ10番のようなタイプ、8番のようなタイプとして名前をあげた香川(10番)と清武(8番)が一歩リードか。
しかし、彼らのコンディションに問題があればスペインでコンスタントにプレーする柴崎とベルギーで大活躍している森岡の二人が有力候補となる。
そして国内組で突出したパフォーマンスを見せる大島も彼らとロシア行きの座を争っていると言えるだろう。
また、E-1で韓国に完敗した後に監督自ら名前を出した中村憲剛はチームを束ねるベテラン枠として選手される可能性があるはずだ。

左ウイング(二人)
◎原口
△乾
△中島
△宇佐美

ハリルホジッチの求めるサッカーを体現する存原口の選出は濃厚。
問題は二番手(スーパーサブ)として誰を連れていくのか。
スペインのエイバルでレギュラーを張る乾の実力は疑いようが無いが、途中出場で点に絡むという基準ではハリルホジッチの要求に答えられていない。
そこで点に絡む役割を期待されているのが中島と宇佐美。
中島はポルトガル、宇佐美はドイツ二部で最近得点、アシストを量産している事から今遠征で活躍すれば乾を押し退けての代表入りもあり得る。
特に宇佐美は前線ならどこでもこなす事も可能なので右ウイングとしての選出も考えられる。

右ウイング(二人)
○本田
○久保
△浅野
△伊東
☆堂安

攻撃的MFと同じく、全く選出メンバーが読めないのが右ウイング。
こちらは有力候補が少ないという現在の日本代表で最もタレントが乏しいポジションでもある。
その中で、断トツの経験を持ち、メキシコで存在感を示している本田の序列は上に位置している。
そして、去年から継続的に代表に招集されている久保が現段階での二番手。
他にはドイツで出場機会を失っているものの、絶対的なスピードという武器を持っている浅野や日本で数少ない右サイドを主戦場として活躍している伊東の代表入りも考えられる。
更にオランダで活躍している堂安にもサプライズ選出の期待がかかる。

センターFW(三人)
◎大迫
○杉本
小林悠
△武藤
△岡崎

前線でのポストプレーを得意とする大迫の選出は確実。
また、日本人の中で高さを武器とする杉本もロシア行きが近いメンバーだ。
悩み所は三人目のメンバー。
ここは昨シーズンのJリーグ得点王で右ウイングもこなす小林、マインツで結果を残している武藤の争いか。
一方で海外で誰よりも実績を残している岡崎はハリルホジッチクラブでの役割は代表とまったく違う。私は違う選手をトライをしたいと思っていると発言している為、リストに入っていない可能性があり、代表選出は微妙な状況だと思われる。

※雑談※
ハリルホジッチの言葉には嘘がない。
リップサービスをしない分、マスコミや選外となっている選手からは不信感を抱かれるが、ハリルホジッチは常に本音でメディアと接している。
彼のやりたいサッカーは明確で、スタイルに合わない選手を堂々と外せる。
彼の率いる日本代表がロシアでどのような結果を残すのか今から楽しみである。